はてなブックマークというネットリンチの巣窟原理と無責任安全圏を否定する行為=問題とされるidコール

なるほど、ネットリンチを憎悪する犯人にとっては、問題とされたidコールとは、はてなブックマークという言いたい放題言いっぱなしが担保されている無責任言論空間の利用者に対して、言論の責任を取らせ、無責任安全空間の無謬性を全否定する行為だったのか。

はてなブックマーカーが、「言論の自由だ」「言いたいことを言って何が悪い?」という裏にある欺瞞は、はてなブックマークの場の特性として、そういう自身の言いっぱなしについてはidコールでもしない限り反論されることはない、という一方的で歪んだ構造があったと。

そして実際そのidコールをして逐一「反論」したのが犯人だったと。

本来、言論の自由には反論あるいは罵倒される責任が伴っていて、実際、罵倒、誹謗中傷を多いに含む論評がはてなブックマークなのだから、彼らも、同じ原理原則で「低能」と罵倒、誹謗中傷される責任とリスクを追ってなんぼの話だ、ということになります。

 

plagmaticjam.hatenablog.com

はてなブックマークを一言でいうなら言いっぱなし言論プラットフォームである。ブックマーカーにたいしてリプが飛んでくることはめったにない。低能先生のようにidコールを多用して話しかける人も皆無だ。その意味で責任から逃れているはてなブックマーカーにたいして義憤を感じていた低能先生の行動は理解できる。コールしても無視されるので低能と煽り返信を求めていたのかもしれない。手斧などと言われるはてな界隈であるが本気で言い合って解決することなどはてなにはない。というかはてなが最もない。構造からして無謬だ。ブログでの議論も最終的に決着させるのはブックマーカーである。

はてなが手斧が飛び交い議論する場所、集合知を洗練させていくような場所だという認識は100%間違っている。はてなはブックマークにかこつけて言いっぱなすだけの無責任野郎の巣窟だ。そう低能先生も認識できればよかった。くしくも低能先生も無謬という言葉を使っていたがそこまで至っていたのであればなぜそう切り捨てられなかったのか。いまさらながらにそう思う。

彼がネットリンチと言っていたこともその意味で理解できてしまう。はてなブックマークの遠在、外部性、無責任、対話をするインターフェイスがないこと。idコールでびびる無謬性。そのすべてにイラつくことはブログや増田が炎上したことがある自分にも理解できる。殺人に至るというのは甚大な倫理の隔たりがあるが僕も刺す側の人間なのかもしれない。

 

anond.hatelabo.jp

 

僕ははてなブックマークを廃止しろとは言わない。

ただ、ブックマークにコメント機能を持たせるなら対話をするインターフェイス(たとえばコメント下部をツリー化して反論できるような)を実装しブログや書き手にたいして責任を持つべきだと思う。

そうでないのであればコメント機能を停止するべき。

低能先生がなぜ生まれたのか、なぜ世界と接続して世界に殺意を持ったのか。一見するとユーザーを集めることを目的とした「便利なブックマークの無責任機能」にも遠因がある。

以上のすべてが殺人に至るまでに想像しうる過程であるがしかし殺人の動機を説明するには不十分な気がしてならない。というかはてなが殺人を生んだというのは誤謬がありすぎて言葉にするのも躊躇う。しかし遠因として「考えることができる」とその程度の認識だ。十分に理解しうる殺人の動機など理解できることそのものがまずいのだが・・・なにか書かなければという思いしかなく、不十分なままですが投稿します。

 

こう書くと、いや、「低能先生」はそんな相手を選ばない無差別テロだったよ的な釈明が’必ずあるのだけど、このブログの最初にエントリにいただいたコメントでも、

fhome.hateblo.jp

 

teruyastar (id:teruyastar)

>teruyastarさんご自身は、彼らからその罵倒を受けた経験はおありなんでしょうか?

低能先生から? のIDコールは一度も無いですね。
私がはてなの空気の一翼を担ったと自覚してるのは2009-2011年ほどでその間は人気のブログでした。
そして10年以上ホットエントリーを選んで見てるわりには、今回の事件まで低能先生を認識できなかった。私は炎上経験もありはてなの空気には詳しい方だと思ってたのですが、、、

ただ、私のホットエントリーにきた罵倒コメントのどれかが低能先生だった可能性はあるかもしれません。アカウントは残ってないでしょうが。

この事件が起こる前に炎上する田端さんを擁護する記事を書いてたりもするので、確かにスタンスは低能先生寄りだったのでしょう。

 

とあるので、報道などでも、またはてなユーザーからも、あたかも犯人が、不特定多数へ無差別攻撃するような事が喧伝されていますが、私はこれは虚構だと思っています。犯行声明文からも、さらった範囲で見る煽り、罵倒にしても「ネットリンチ」「集団リンチ」をしていると「犯人が見なす相手」で首尾一貫していて、そして逐一それが理由だ、とかなりはっきりと明言されています。これは絶対に「ネットリンチクラスタ」限定の「お互い様」の戦争行為でしかないと。

teruyastar氏のようなヘビーユーザーが、10年以上ホットエントリーを選んで見ている、炎上経験もあり、はてなの空気に詳しいと自認されてる方が、「今回の事件まで低能先生を認識できなかった」っていうのは、かなり重要な事実で、これは、そんな全方位でも、はてなコミュニティ全体を汚染するような広域荒らし行為でもなんでもなくて、表層では感知すらされない程度にごく限られた範囲内)の局所的戦争だった、という証拠じゃないでしょうか。

松本氏には、こういう表現をして申し訳ないのですが、自身そのクラスタ標的で投下される爆弾、あるいは、ヤクザのカチコミの鉄砲玉、あるいは自爆テロ、みたいな役割だと思ってたんじゃないでしょうかね。実際、犯行直前のコメント群はそういうメンタリティそのものだし、犯行自体も言うまでもありません。